7/28(土)【3日目】


中国の朝はいつも早いです。この日も朝7時台にはホテルを出発するということで、下司古鎮で早朝からやっている食堂を探すところからミッションはスタートしました。
何とか食堂を発見し、豚らしき肉の入った麺(美味い)にありつけました。

今日は、まずバスで1〜2時間くらい揺られ、「西江千戸苗寨」という苗(ミャオ)族の集落にて演奏会です。
集落と言っても、「地球の歩き方」にも載るくらいのメジャーな観光地です。銀細工やカラフルな刺繍などの民芸品が名産とのこと。お土産タイムの期待大!

そして、個人的に忘れてはならない(!?)のが、今日のステージで披露する予定の南京玉すだれのソロ(自称タマスダリアン)。
日本での練習中、そして中国に来てからもホテルの自室でカクレタマスダリアンプラクティスしていましたが、阿弥陀如来→枝垂柳のつなぎがなかなか上手くいきませんでした。

不安を抱えながら、集落に到着し、演奏会場へ移動しました。聞くところによると、まさかまさかのすぐ本番!
我々の演奏の前には、イタリアからの合唱団「Gioventu in Cantata」がフニクリフニクラをかわいらしく踊りながら歌っていたり、ドローンが登場し演奏会の様子を撮影していたり、と大盛り上がりでしたが、私自身はとても楽しむ余裕などなく、視線は泳ぐ一方。緊張しすぎてミネラルウォーターを買うのに10元玉と間違えて500円玉を出してしまう始末です。
そうは言ってもやりきるしかない!と気持ちを切り替えます。今日もステージは当然のようにオープンエア(スタンドマイク付き)。そしてとにかく暑い。まずは「花」を無難にこなし(記憶にない)、曲間で勝負服ちゃんちゃんこに袖を通し準備完了!

「ひゃらーりひゃりひゃら、、」
ああ曲が始まっちまった!
とにもかくにも、勢いに任せて、南京玉すだれを披露!!


完成形の1つである「阿弥陀如来」のところで、おそらくガボンからの合唱団「Le Chant Sur La Lowe」の方々だと思いますが、客席から予想外のものすごい歓声が上がりました。その勢いを借り、枝垂柳が夏空へ伸びる!

・・・
決まった!(らしい)
私にとっての夏が終わりました。
・・・

昼食は近くのレストランで「酸湯魚」という川魚料理やら、ピンク色の塗装がされたゆで卵やら、常温スプライトやらを頂きました。とにかく暑い。
そして、すぐにバスに乗り移動開始。あれ?お土産タイムは?
このあとは、夜も「肇興侗寨」という侗(トン)族の集落観光地にてステージです。
再びバスに乗りはしましたが、地図をよく見てみると・・・、、、遠くないか?
ガイドの姚さんは「3〜4時間で着く」とおっしゃっていますが、行けども行けども石灰質な崖の山と段々畑と高架橋が続くばかり・・・
3〜4時間で着いたのは中間地点の「天生橋」という渓谷でした。途中で観光タイムがあったんです。ここで何とトン族の方が民謡を歌って出迎えるというサプライズ。その流れを汲み、各合唱団が愛唱歌を歌いまわすという流れに。我々もChichicastenangoを披露しました。
再び3〜4時間揺られ、夜20時くらいにやっと肇興侗寨に着きました。
なんということでしょう、なぜかいきなり広場に通され夕食タイム開始したかと思えば、トン族の衣装を身にまとった若人たちがどこからともなく現れ、まるで一気飲みコールのごとくトン族大歌(民謡)を歌いながら、水(酒ではない)を飲ませてくるではありませんか。どこかで見たような川魚料理を食しました。ラフテーのような肉がおいしかったような記憶があります。


お腹もいっぱいになりステージ(やはりオープンエア)へ。
竹田の子守歌はソロがすんばらしかったです。また、振り付け2曲がありましたが、南京玉簾のプレッシャーに比べれば大したことはありませんでした。そつなくこなし、バスへ乗り込みました。
あれ?お土産タイムは?・・・

今日泊まるホテル(黎平大酒店)はここから1時間半くらい移動。荒めの運転にもすっかり慣れてしまいました。ホテルに到着したころはすでに日付が変わっていたような気もしますが、いかんせん記憶があいまいです。
移動疲れもあり、泥のように眠ったのでした。どうか明日は移動が少なく済みますように、おやすみ楽しく、今宵もまた。

<演奏プログラム>
午前中 西江千戸苗寨にて
 ・花
 ・南京玉簾

夜 肇興侗寨にて
 ・竹田の子守唄
 ・Chichicastenango
 ・高原列車


<文責:Y.K.>