7/30(月)【5日目】


明日は朝一番の飛行機で帰路に就くため、実質的には今日が最終日です。この日の閉会式には出演せずに貴陽に向けて出発するので、今日は凱里市の観光部分のみの参加となります。案内されたのは、凱里市内にある「weco雲谷田園」という場所。農業公園に温泉や宿泊施設などが併設された総合レジャー施設です。

バスを降りてびっくりしたのが、フラッシュとテレビカメラの多さ。今回の旅行で一番取材(?)されたのはこのときだったかもしれません。
とはいっても、特にインタビューを受ける訳でもなく、ガイドさんに案内されるまま園内へと入っていきました。

すると、見えてきたのはテーブルいっぱいの果物!
「ここで栽培されたものです。ぜひどうぞ!」ということで、メロンにぶどう、ドラゴンフルーツにプチトマトまで、お腹いっぱい堪能しました。

その後は、ビニールハウスで実際に栽培されている様子を見て回ります。途中、ゴーヤやヘチマといった植物でできた緑のアーチを何度もくぐりましたが、このアーチが印象的で、ガイドさんも「見ても楽しいし、食べても美味しいので、“美味しい観光地”と言ったりします」とおっしゃっていました。
また、公園の一角には自然の中にとけ込んだような宿泊施設もあり、雰囲気の良さに「こういうところにも泊まりたかったなあ」という声が上がっていました。(聞くとかなりお高いとのことでした。)

そして昼食は豪華なビュッフェ。これまでの食事がほぼ「中国(貴州)料理」だったので、西洋料理や日本料理(サーモンのお刺身!)を見るのはずいぶん久しぶりです。
園内を歩き回ってお腹が空いていたこともあり、こちらも思う存分頂きました。終盤では、アルゼンチンとイタリアの合唱団がそれぞれ、昼食へのお礼と言うことで1曲ずつ演奏を披露していました。

昼食後、いよいよ凱里を離れることとなりました。
細かいところまで私たちをサポートしてくれた誘導ボランティアの李さん、安全運転で私たちを様々な場所へ連れて行ってくれたバス運転手さんとはここでお別れです。スケジュールが次々と変わる演奏旅行でしたが、それでも安心して過ごせたのは、お二人のおかげです。
感謝の意味をこめて、「花」を演奏しました。

さあ、あとは貴陽空港に向かうだけ。「最後の夕食は、美味しい中華を食べましょう!」
ガイドの姚さんの声に胸躍らせる私たちでした。

しかし…。

高速道路を順調に飛ばしていたはずのバスがゆっくり減速していく。
そして、プスンという音とともに完全に停車。あわてて工具を持って車外に飛び出す運転手。何が起きた!?
どうやら、エンジントラブルのようです。確かに、途中からピーピーという音が鳴っていたような気がします。
車内は暑いので、私たちも外に出ることに。運転手はバスの下に潜り込んで必死に工具をいじっていますが、私たちにできることは待つことのみです。高速道路なので、道に立っているのは危険なため、ガードレール外の側溝脇で過ごします。通りすぎる車からは「あいつら、何やってるんだ?」という好奇の眼差しを向けられつつ2時間。結局、代わりのバスが来てくれたので事なきを得ました。
たいていのトラブルには慣れっこになっていました私たちでしたが、このトラブルはドキドキしました…。

ということで、予定より少し遅れましたが、貴陽空港に無事到着。荷物をホテルに預け、近くの本格中華料理店で、本場の中華料理を堪能。今日もいろいろありましたが、無事に過ごせたことを感謝しながら、中国最後の夜は更けていくのでした。

<文責:L.O.>